「教養としての投資」を読んで

個別株

ベンジャミン・グレアムの「賢明なる投資家」にも記述があるように、いかに個別株を十分分析せずに 安易に投資すべきでないのかを改めて思い知らされた。

個別株に投資していい人、いけない人
株式への長期投資で大事なのは利益であり、その利益を伸ばしていくことが出来る参入障壁の 存在です。
株主優待を出すということは、結局のところ会社の価値を切り売りしているだけに過ぎないのです。 これは身の丈以上の高配当を出す会社も同じです。
多くの人が会計のことを知らないから、高配当銘柄や株主優待銘柄を有難がって投資するのです。 株式の個別銘柄に投資したのであれば、会計に関する最低限の知識は身に着けることです。

高配当株

ジェレミー・シーゲルの「株式投資の未来」の分析結果をアノマリーと片付けているのは、 米国高配当株で年金を目論むわたしにとって驚きであった。バフェット流の投資を理想とする 著者にとっては至極当然なのかもしれないが・・・。

配当についての誤解
確かに高配当企業のリターンが市場平均よりも高い、とする研究結果もありますが、 この現象は理論的には「アノマリー(例外)」として処理されます。
高配当企業のリターンアノマリーの背景についての個人的な解釈としては、 きちんと配当を出し続けている会社は、経営者が利益を無駄遣いすることなく、きちんと 株主に対して分配を行う信用に足る会社であるとの推定が投資家の間で働いているというものです。
このように企業価値にとって、配当は短期的にはプラスもマイナスもありませんが、 長期的には企業が営む事業の経済性によって異なります。判断する上で最も大事なことは、 配当の有無そのものではなくて、その企業にとっての投資機会の有無と競争力の有無なのです。

インデックスファンド

米国株についてはバフェットもS&P500のETFを推奨していたが、それを踏襲するものであった。日本株については インデックスはNGとのことで、1306のTOPIX連動のETF保有しているわたしとしてはダメだしされた形だ。

インデックスかアクティブか
米国のS&P500みたいな、エクセレントカンパニーばかりで銘柄構成をしているインデックスであれば、 それを選んでもよいでしょう。日本株のインデックスファンドを選ぶのは論外で、それならアクティブ ファンドを選んだ方が幾分マシかも知れません。要は、インデックスなのかアクティブなのか以前の 問題として、そのファンドの中身が利益を上げ続ける企業で構成されているのかどうかということなのです。

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